書に向き合うこと

大きな隷書作品に取り組むと1枚を書くのに1時間近くかかることも珍しくありません。
はじめのうちは慣れずに疲れますが、それでも「練習」という意識が占めるため、
緊張感はそれほどでもない気がします。
1時間緊張すると相当疲れますので^^;

ただ何日も書き続け完成に近づいていると意識すると、
失敗してはいけない、より完成された作品にしなければ、という意識が強くなっていきます。
よりよい作品を目指す緊張感は作品にとって悪いことではないと思いますが、
「うまくいっている」などという雑念がはいってしまうと、変な緊張感が走り、脱字したり書き間違えたりという
「まさかの失敗」をしてしまうことも多々あります。

ゴールを意識してしまうと「欲」みたいなものが生まれるのだと思います。
時には70文字の作品の60文字を過ぎたところで脱字をしたりしてしまうのです💦
そんなことを繰り返して作品に取り組むと気持ちのあり方を考えさせられたり、
自分自身の未熟さを思い知らされます^^;

こういう経験こそ書の神髄なのかもしれません。

画像の作品は「うまくいっている」「あと少し」と思った瞬間に脱字してしまった未完の作品です;;
作品に向き合うときは余計な思いを巡らさず惟ひたすらに作品に向かうしかないんだと実感します。

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